深川の人間の拠り所は富岡八幡宮
俺は深川の生まれの江戸っ子だ⁈⁈文句あっか!!パート7
今回も、昨日に続き、自分の出身地を素直に誇ることが出来ない東京生まれ特有の虚しさのパート7の話です。
前回は遊ぶところが何もなかった深川という街の無念から形作られた田舎願望の話をさせて頂きましたが、今回は数少ない遊び場としても拠り所となっていた深川のシンボル的存在である深川富岡八幡宮の話題に少しだけ触れてまいります。
深川の子供の遊びスポットは富岡八幡宮だった
深川が下町情緒に溢れた活気のある街というイメージが作られた理由は、毎月、1日、15日、28日に深川不動尊の参道で行われる縁日の存在があることが大きいのです。
その深川不動尊の真横にあるのが深川富岡八幡宮なのです。
深川富岡八幡宮は地元の人間から八幡様と親しみ込めて呼ばれている深川で一番有名な神社です。
富岡八幡宮は、現在の大相撲のルーツである歓進相撲の発祥地として知られていて、歴代の横綱たちの力士碑が建立されていることでも有名な神社なのです。
そう、深川の人間が地元で一番の拠り所とするのは、なんと言っても深川の祭りの総元締めである深川富岡八幡宮の存在なのです。
私自身は深川を離れて60年近くになるのですが、深川富岡八幡宮は様々な祝儀の際に利用させて頂いているのです。
なんだかんだ言っても、深川富岡八幡宮だけは心の拠り所だったというわけです。
実は深川の子供たちの一番の遊びスポットは深川富岡八幡宮の境内だったのです。
遊び場の少ない深川の子供たちは深川富岡八幡宮の境内を遊び場としていたのでした。
特に深川富岡八幡宮の境内にある弁天池と裏山の石山は当時の子供たちのワンダーランドとなっていたのです。
深川の街は平地なので、唯一の山が深川富岡八幡宮の境内にある石山なのです。
この山は高さが10メートルほどの石を積み重ねて出来た山なのですが、その石山に大勢の子供が集まり、鬼ごっこをしたり、ベーゴマをしたり、女の子は絵を描いていたりで物思いに遊んでいたものです。
そして弁天池は深川で唯一子供が釣りの出来る池なのです。
釣りが出来る池といっても周囲が50メートルもない細長い灯篭だらけの小さな池なのです。
深川の子供たちは勿論、釣り竿など持ってはいないので、ボウに繊維糸をまいて金魚やクチボソなどの小物の魚を釣っていたのです。
私もここで10回以上も釣りをしたことがあるのですが、一度も魚が釣れたことがなかったのでした。
あの何とも言えない遊びに飢えた素朴な光景を思い浮かべると深川の子供たちが田舎に憧れるのも判ろうというものです。
深川のシンボル的存在である深川富岡八幡宮の話題で深川の話はエンディングとさせて頂きます。
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