ロングステイブームとは一体何だったのかを検証するパート5
ロングステイはつかの間の幻の宴
今日も引き続き、デュラルライフと田舎暮らしなどの移住と同一的なところがある当時のロングステイ計画の実態を記してまいります。
このロングステイ計画も、田舎暮らしの地方創生事業の比ほどではないが、ロングステイ財団という国が投資する団体を通じて全国で移住推進のイベントや講演活動などが行われ、移住計画を大々的に後押ししたのでした。
そうしたことで、観光業を中心にロングステイブームに乗って商売に結び付けようと移住を橋渡しする業者が次々と現れ、体験ツアーなどが花盛りとなったのです。
私も各種イベントや体験ツアーに参加した一人ですが、これは裏を見せない業者のヤラセツアーそのものだったので、殆ど参考にはならなかったのでした。
そして「常夏の島で悠々自適のゴルフ三昧」というキャッチ、確かにゴルフ好きには堪らないキャッチフレーズですが、ここは常夏⁈ではなく猛暑、酷暑なのだということ、そんなところで毎度のゴルフ三昧では、あっという間に心筋梗塞であの世行きです。
クルマ社会は田舎暮らしとロングステイの共通点
田舎暮らしとロングステイの似たところ、それはどちらも車がないと生活が成り立たないこと、これは年寄りにとって致命傷だった。
ロングステイの住まいの拠点は、街から離れたリゾート地が中心となるのです。
リゾート地ともなれば買い物をする場所は殆ど無いので、買い物などの移動手段はすべて車となるのです。
また、クアラルンプールやチェンマイなどのシティライフのロングステイでも交通機関が発達していないことで車は必須となるのです。
車を持たねばならないと言うことは、田舎暮らしもロングステイもリスクは同じこと、思った以上の出費が重なってしまうのです。
しかも、東南アジアの交通事情は日本の比ではないほどの最悪マナーなのです。
一年中暑いだけでは幸せ感は築けない
ロングステイの最適地はペナン島、しかしそこは島に住んでも泳ぐことも出来ない海があるだけの地、それでは東京湾の夢の島に住むのと同じ、物価はどんどん値上がりするばかりだし、唯一の利点は常夏であることだけ、それでは終の棲家もへったくれもない。
常夏といえば聞こえがいいが、実際の東南アジアの国々はどこも猛暑そのもの、これが一年中続いたら年寄りでは耐えられない。
暑さに慣れている筈の現地の人も日中はなるべく外に出ないようにしているのです。
日本の夏のようにジメジメはしていないが、太陽の光がとにかく強烈なのです。
どう考えても太陽の位置が低い気がするのです。
「常夏の楽園、ペナンで極楽の日々を送ろう」常夏の海のマンションライフ。
一年の半分が寒い冬という地に住む日本人の場合、常夏の島は憧れそのもの、常夏のフレーズに日本人は飛びつくのです。
こうして、暑い地域と海を合体させればリゾート感は簡単に演出出来てしまうのです。
でも、よくよく考えてみれば、ただ一年中暑いというだけのことで、海があってもクラゲだらけで泳ぐことも出来ない汚染された海しかない地、それがペナンです。
そして、観光ガイドなどでは、やたらに歴史的景観や建造物をPRしていますが、その殆どは海賊国家の大英帝国が築き上げたものなので、僅か200年前後の浅い歴史でしかないものです。
確かにエキゾチック感はあるが、インドのヒンズー文化やタイのシャム、カンボジアのクメールなどと違い、奥深さが無いので学びには値しないもので1回見たら充分と言うものばかりなのです。
醤油や味噌などの日本の食料品は倍の値段がするので、日本と同じ生活をするとなると日本での生活より高くついてしまうのです。
こうなると、日々の節約は欠かせないものとなる、現地の人と同じ食材を求めて市場に繰り出すも、言葉の壁にあってストレスは倍加してくるのです。
こうしてロングステイは終焉を迎えることとなったのです。
いやー、田舎暮らし同様にケチョケチョ悪口を書いてしまいました。
まあ、残念ですが、乗せられて移住などしなくて大正解というわけです。
今日はここまでとさせて頂きます。
コメント