忍者ライターの取材日記ロングステイ編パート4
異国の地で孤立してしまった夫婦
ロングステイや二拠点生活、田舎暮らしは一生に一度あるかないかの一大イベントなのです。
しかしマスコミや業者が作り上げるトレンドに安易に乗せられてしまい、地獄に落ちて行くケースは後を絶たないのです。
今回もマスコミの誘導にインスパイアされてしまい、ロングステイのスローライフ生活が一転、地獄を見ることとなってしまった最悪の顛末の実態を簡単判りやすく紹介してまいります。
憧れのロングステイの筈が修羅場と化してしまったA氏の無念の言葉は続く
A氏夫妻は元々意思の疎通が薄い夫婦だった
そこを問い詰めると?
「そもそも、この話はマスコミと業者に誑かされて私主導で進んでしまった話なんだ、業者は今がチャンスとか言って急かすのだよな。うちの女房は暖かい所が好きと言っても、東南アジアのような汚い所は余り好まないタイプの人間、結局、自分よがり一辺倒となっていたので、相手の気持ちを気遣う余裕もなかったのさ」
これではまるで無計画で移住したみたいだ。
「まあ、ある程度は認識はしていたけど、ここは1年中暑いので虫だらけなんだよね、電気を暗くすると、壁や床にゴキブリが這いずりまわっているで、女房は夜にトイレもいけないと怯え切っちゃったんだ」
うーん、これでは夫婦ともども奈落の底に落ちて行くしかない、何か改善の兆しを生み出す起死回生はなかったのでしょうか?
「その後の一か月間はいろいろやってみたよ、日本人会に入ろうと計画を立てたり、シンガポールやバンコクなどにも連れ出してみたけど、行く先々で喧嘩が勃発しちゃって、周りも慌てるくらいの顛末となっちゃって、旅行気分どころじゃなかったのさ、それにしても、うちの女房がここまでのカンシャク持ちとは知らなかったよ」
それにしても日本人会も助けにはならなかったのでしょうか?
「現地の情報を掴むためには、日本人会に入って日本人の知人を作らなくてはならないというのはだんだんとわかってきた。でも今更、現地で友人を作って親交を深めるのも面倒だと思ってしまったのだよ」
いや、ここまでの経緯を聞くと、もはやかける言葉もなくなってきました。
「日本人会は2度ほど訪ねたけど、入り口の段階で女房が拒否感を露わにしてしまったことで断念したのだよ、そもそもうちの女房は人と交わり合うのが好きじゃないタイプ、日本人会などの懇親や手芸などの趣味を一緒にするのは無理だと判断したのさ」
確かに、日本人会などの組織に入ると家族ぐるみの付き合いとなるし、駐在員たちが幅を利かすので、収入や価値観の違いから日本人との付き合いが面倒になるケースもあるのです。
また人によっては過去を詮索されたくない人もいるわけです。
もはや、これだけ聞いても前途多難、明日もこの話の続きです。
コメント