トランプ旋風が吹き荒れるグリーンランドの実態

ここに来て、やたらにグリーンランドの話題がホットになっているのです。
まあ、御多分に洩れず日本のオールドメディアなどでは、情報が少なすぎて、グリーンランドの実情を伝えることは出来ないことで、相変らずのトランプ大統領バッシング報道の展開となっているのです。
そうしたことで、トランプ大統領が一方的に脅しを掛けているという報道スタンス一辺倒というわけで、トランプ大統領がグリーンランドに武力行使をするのではないかみたいな憶測を振りまくメディアもいるくらいなのです。
しかしいくら何でもあんなひ弱な島に対して武力行使なんてするわけはないですよね。
でもねえ、グリーンランドの島民は今のままでは、将来的には悲惨な状況に晒されかねないのです。
というのは、デンマークの力だけでは、国力が弱すぎて中途半端な支援しか出来ないので、島民は飼い殺し状態となってしまうからです。
ということで今回は、氷で閉ざされ、過酷な生活を余儀なくされるグリーンランドの実情とイヌイットの生活実態をいつも通りの雑学タッチとオチャラケを交えて簡単判りやすく解説してまいります。
(グリーンランドのイヌイットの情報は、以前、私の著書で記した内容の一部を抜粋してお届けさせて頂きます)
デンマーク人とグリーンランドのイヌイットは別人種
そもそもグリーンランドはデンマーク領ではあるが、デンマーク人とグリーンランドの島民は全く人種が違うので、生活そのものの接点がまるで噛み合わないのです。
だってデンマーク人は白人で、グリーンランドの島民はイヌイットだからです。
イヌイットとは、日本では昔、エスキモーと呼ばれた人たちで、氷の酷寒の地で狩りの生活をしていた民族なのです。
文字通り自給自足のサバイバル生活を送っていた民族がイヌイットで、戦前までは狩りの生活という自給自足の生活を送っていたのです。
しかし、デンマーク政府は、戦後になると自給生活を送っていたグリーンランドのイヌイットに対して、近代化の政策を実施して、医療やインフラを整備してイヌイット族への教育を施すという近代化の推進が急ピッチで進められてきたのです。
そうしたことで、今やこうした酷寒の地にも高度文明の波が押し寄せ、イヌイットもセントラルヒーティングの家に住むことが当たり前となっているのです。
グリーンランドを知るにはイヌイットを知れ
それではここからは、地球上でもっとも過酷な酷寒の地で暮らす民族として有名になったイヌイットの存在を簡単に記してまいります。
このデンマーク政府のグリーンランド推進化によって、狩りの自給自足の生活から一気にイヌイットの生活は激変し、生活の向上が図れたことは事実のことなのです。
だがしかし、あまりの短期間の急激な変化によって、イヌイットの精神的支柱であるアイデンティティまでもが破壊されてしまい、目標を失ったイヌイットの若者たちの5人に1人が自殺をするという悲惨な状態となって行ったのです。
それは、ちょっと前のイヌイットたちは、狩り生活でアザラシやクジラ、シカの生肉を主食として暮らしていたからです。
彼らの住む地は氷で閉ざされた大地で、冬はマイナス30度が当たり前の世界。
彼らの狩りの日常は犬ぞりに乗って氷の大地を走破し、アザラシやセイウチなどの獲物を捕らえ、そのまま生肉を捕食するという自給自足の暮らしぶりなわけです。
氷の海でのサバイバルな狩りはまさしくミスが許されない命懸けのものです。
いくらなんでも並みの人間では一日足りとも、こんな過酷な酷寒地では身が持ちません。
捕らえた獲物からは肥料や燃料を調達し、保存食として干し物用に振り分けるなど、そんな作業をいとも簡単に何でもこなすのです。
このような作業は、超の付くプロフェッショナルじゃないと出来ない業ですが、戦前までのイヌイットたちはほぼ全員がこの生活だったのです。
イヌイットは生きるせめぎ合いの中にいる
イヌイットたちの生活は、世界には過酷な環境をものともせずにたくましく暮らす人たちがたくさんいるのだということを知るだけでも価値のある話です。
でも、結果的にデンマーク政府の主導した近代化によって狩り民族の生活が激変してしまったことで、様々な歪みをもたらせ社会問題化しているのでした。
それは先にお話した通り、近代化して狩り生活から脱皮したら薬物汚染が進み、若者を中心に自殺者だらけとなってしまったのです。
彼らイヌイットは伝統を継承しながら過酷な環境に耐える術を学び生活を維持してきたので、いきなりの近代化に精神が追い付かなかったのです。
過度な快楽は不都合も呼ぶもの、過酷な地での生活は目標が定まらなくなるからです。
こうした余りにリアル過ぎの実態を聞くと何か複雑な心境になってきますよね。
今更元には戻れないイヌイットたち
そう、これでお判りの通り、グリーンランドのイヌイットたちは、今更、昔の自給自足の狩り生活に戻ることは出来ないのです。
そうなると、この酷寒の地で更なる近代化を模索して行くしかないわけです。
しかし、現実のグリーンランドの島は、エビ漁と補助金で辛うじて生活を維持しているようなものなので、産業を育む場所は殆どなく夢のない生活状態となっているのです。
結局、このことも自殺が多くなる原因の一つなのです。
そもそも、グリーンランドという島は、デンマークがインフラを整備したといっても、地域への移動の道路は作られてはいないので、移動するにはヘリコプターかスノーモービルそして犬ぞりしか方法がないのです。
何と言っても、グリーンランドの島の大きさは日本の5.7倍なのです。
その巨大な島の人口は、何と26年現在55,693人だそうで、それではグリーンランドが単独で独立を目指すというのも無謀なことですよね。
グリーンランドは、デンマークのようなちっぽけな国では、いくら資源があっても宝の持ち腐れで何も出来やしないということです。
デンマークはイヌイットを迫害した過去がある
実は、デンマークの首相は偉そうな態度ばかり取っているのだけど、デンマークはグリーンランドの近代化と共にイヌイットの出生率をコントロールする為にイヌイットの女性たちに対して強制避妊を実行するなどの民族浄化というとんでもない人権の侵害を行ってきた過去があるのです。
そう、デンマークはイヌイットたちを劣った民族であると定義していたことで、社会実験と称してイヌイットの子供たちを親から引き離してデンマークに強制移住をさせて、養子にさせたりもしているのです。
そうしたことで、未だにイヌイットからも恨みを買っているので、マスメディアが言うようなグリーンランドの人がデンマークべったりではないということです。
そしてそもそもデンマークとグリーンランドは地形的にも遠く離れていて、デンマークとグリーンランドの接点は、デンマーク人の探検家がグリーンランドを発見したことで、植民地化したというだけのことなのです。
中国を入れたらミサイル基地の防衛も危うくなる
まあ、デンマークもグリーンランド自治政府もしたたかで、鉱物資源の利権での売り込みは旺盛なので、アメリカ一辺倒だと自分たちの利権が呑み込まれてしまうので懐疑的になるわけです。
そうしたことで、グリーンランド自治政府は商売をオープンにしたい意向があるのです。
そうなるとアメリカは中国が入ってくることを警戒するわけです。
一端、中国を受入れてしまうと止まらなくなるので、アメリカのミサイル基地の防衛も危うくなってしまうのです。
このグリーンランドのミサイル基地は、EU諸国を守る為の最後の防衛拠点なのです。
トランプ大統領がEU諸国に関税を掛けると脅してきたのは、お前らは誰に守られているかを判っているのかというメッセージなのです。
結局、この広大な島を開発出来るのはアメリカと中国くらいなものなのです。
但し、仮にアメリカや中国が開発権を握ったとしても、採掘の場所は、遠く離れた更に氷に閉ざされた場所にあることで、グリーンランドの住民たちがそこで就労するには出稼ぎ状態なってしまうことでしょうね。
ただ、中国は別ですがアメリカであればデンマークに依存するよりは遥かにいい生活が望めることは確かなことです。
忍者ライターの久保誠が「デュラルライフ」「田舎暮らし」「シニアライフ」「スローライフ」「海外ロングステイ」の情報と「雑学のすすめ」を主題として、ソフトタッチに日々の出来事、経済、国際情勢、政治、芸能、歴史のウンチクなどを語ってまいります。





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