ベネズエラで改めて浮き彫りとなった中国の資源の野望

世界一の石油の埋蔵量を誇るベネズエラへのアメリカの侵攻で明るみとなったのは、中国共産党によるベネズエラでの石油資源の獲得という野望だったのです。
とにかく中国の資源へのこだわりは異常そのもの、中国の動きの裏には常に資源がちらついていたことで、その動きは、まるで世界中の資源を買い占めようとしているかのようです。
中国のなりふり構わずの資源確保の狙いとは一体何なのか、それは中国の「一帯一路」構想の一番の狙いはエネルギーの確保だとも言われているからです。
ということで今回は、中国がベネズエラの石油の利権に食い込んだ経緯と何故、中国は世界中で資源を探し求めているのかという謎に迫り、いつも通りの雑学タッチとオチャラケを交えてその真相を簡単、判りやすく解説してまいります。
資源の獲得は海外調達が安上がり
それにしても中国という国は広大で自給生産が可能な筈なのに何故こうも他国の資源を当てにするのでしょうか。
中国は、日本と違って広大な国土を擁しているので、地域によっては確かに豊富な資源が眠っているのです。
しかし、中国の資源は、山岳地帯の奥地に分布しているので、開発にかかるコストなど様々な問題点があるのです。
何と言っても、山岳地帯となると、それを切り開くための大規模プロジェクトは必須となり、さらに、輸送するための道路の整備やプラント設備のための水源の確保などという多くの難題があるからです。
さらには、80年代90年代に起こった大規模な天然ガス噴出事故などが相次いだために縮小を余儀なくされた経緯もあるのです。
その結果、自国で大規模開発をして資源の生産をするよりは資源を海外から調達した方が合理的であるという結論に達したというわけです。
13億人を養うための資源の争奪が始まった
ご承知の通り、中国は急激な経済成長によって生活水準が大幅に向上したことで、中国のエネルギー消費は、アメリカを抜いて世界最大に達してしまい、その消費率は今も物凄い勢いで急増しているのです。
そうなると中国にとって、13億人の国民を養うための資源の争奪は、国の行く末をかけた最重要テーマというわけです。
なので、中国政府がアフリカの資源を買いあさっていることは、何度も触れましたが、中国がこのまま経済成長を維持するためにも、なりふり構わずに資源エネルギーの確保に躍起になっていることがわかりますよね。
そうしたことで、東シナ海や南シナ海の海域に石油や天然ガスなどの豊富な資源が埋蔵されていることを察知した中国は、いち早くここに狙いを定めて、主導権を握ろうと画策したのです。
加えて、南シナ海は、中東からの重要な石油輸送のシーレーンとなっており、中国にとっては、生命線である海上ルートを死守する狙いもあるのです。
中国が目をつけたのがアフリカと中南米
13億人の国民を抱える中国は、こうして資源の獲得の為に世界中を探し回ったというわけです。
しかし新たな資源を求めるといっても、中国の場合、中東地域の原油供給では、サウジアラビアやUAEの輸入が主流なので、他国との輸入競争に晒されていたのです。
そうしたことで、政情の不安定な国に狙いを定めてイランやイラク、シリアなどに狙いを定めたのですが、あまりの国力の不安定さと海上輸送の難易点があることで、中東での資源の獲得に限界が出てきてしまったのです。
そこで、中国が新たに目をつけたのがアフリカ地域と中南米地域なのです。
何より、アフリカや中南米の多くの途上国の国々は石油があっても、それを掘削する技術も金もないのです。
そこで中国がとくに目をつけたのが、同じ社会主義国家のベネズエラなのです。
ベネズエラの石油利権を中国が掌握
ベネズエラの場合は、元々は親米の国家であったことで、アメリカ資本が入った南米一の先進国であったことで、アメリカの石油メジャーによって、当時の最新鋭の石油精製プラントが作り上げられていたのです。
しかし、社会主義国となったベネズエラ側は、アメリカ資本の技術者たちを国外に追い出してしまったことで、石油精製プラントをフル回転で稼働させる術がなくなっていたのです。
そこに体よく入って行ったのが中国なのでした。
こうして中国は、ベネズエラで社会主義政権を樹立したチャベス大統領とその後継のマドゥーロ大統領に取り入って、アメリカの石油メジャーが作った石油精製システムにうまく乗っかることが出来てしまったというわけです。
この当時の中国の掘削技術は、日本や海外から技術を盗んでいたことで、それなりの掘削レベルを持っていたのです。
ベネズエラにとって中国は渡りに船
こうして、ここからは中国の独壇場となり、中国から技術者や労働者を大量動員して、掘削事業から水源の新たな調整や中国製のプラントを持ち込み、輸送ルートの拡大にいたるまで、すべてを中国政府が取り仕切って監理をおこなったわけです。
これによって中国は、ベネズエラから石油を買うだけでなく、ベネズエラの石油生産供給システムの全体を掌握する形となるのです。
そして、さらに石油開発事業だけでなく、インフラ整備によって道路や鉄道、港湾事業などのプロジェクトを展開するというわけです。
とにかくベネズエラにとって中国の存在は渡りに船、せっかく金になる石油資源が眠っていても、その石油を売り物にするだけでも相当な技術とコストがかかるし、とてもじゃないが、自国の経済状況ではどうすることも出来なかったからです。
これで、ベネズエラと中国が特別な関係にあるのがよく判りましたよね。
中国はベネズエラより遥かに商売上手
何と言っても、中国は、ベネズエラ側が何もしなくても、石油生産供給システムを動かしてくれて、その石油も買ってくれて、更にはお金を貸してくれて、道路や橋も作ってくれる。ベネズエラとしては、こんな有難い話はありません。
中国は、ベネズエラから石油を買ったら、その支払ったお金で、今度は中国製の武器や家電製品、そして安い中国製品をチャッカリと買わせるのです。
こうして輸出面でも中国が潤う仕組みを整えるわけです。
中国製品は、世界的に見ても安価なので、この中国製品の流入は、生産拠点がないベネズエラとって助け舟であるという錯覚に陥るのです。
こうして、安い中国製品をベネズエラに輸入漬けにすることで、自国の製造業は育たない結果につながるのです。
結局、ベネズエラがいつまでたっても貧しいままだったのはこのせいなのです。
今回のトランプ大統領のマドゥーロ大統領の逮捕劇は、もともとアメリカの物だった石油の利権をベネズエラと中国から取り戻したということなのです。
そして中国の更なる痛手は、このマドゥーロ大統領逮捕で、ベネズエラに投資していた9兆円以上の債権を回収が出来なくなる可能性が出てきてしまったというわけです。
踏んだり蹴ったりの中国共産党は、日本虐めをしている場合ではないのです。
忍者ライターの久保誠が「デュラルライフ」「田舎暮らし」「シニアライフ」「スローライフ」「海外ロングステイ」の情報と「雑学のすすめ」を主題として、ソフトタッチに日々の出来事、経済、国際情勢、政治、芸能、歴史のウンチクなどを語ってまいります。




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