田舎は都会人から見たらカオスの世界だった2
田舎でのデュラルライフ生活でスローライフの癒しに包まれた生活を実現するという夢。
所詮、都会人が思い描くシナリオなどは夢物語に尽きるのです。
田舎はそんな甘いところではないのです。
それにしても、私自身、最初に田舎の実態を覗いた時はショックだった。
ここではデュラルライフ生活なんて絶対に無理だと一瞬にして悟ったからです。
それをまざまざと思い知ったのは、集落の階級制度なのです。
田舎はその地に長く住んでいた人間が頂点に立つというわけです。
そうしたことで、50年前に地域外の村から移住してきた住民は、未だに新参者扱いなので、寺や神社の役職や祭りをしきることは出来ないのです。
そう、田舎は強固なカーストの社会が築きあげられているからです。
そんなところに都会の新参者が移住などしたらどうなることやら、想像しただけでもその苦難が判ろうというものです。
これが田舎のカースト社会か
実は、今から10数年以上も前から田舎暮らしを本格的に実践している方は結構な数で存在していたのです。
しかし、その移住者たちの生活実態を見た時は衝撃的だった、彼らはみな暗く口も重たいのです。
それはそうでしょう、よそ者はカーストの最底辺の身分に押し込まれ、すべて監視のがんじがらめ状態だからです。
移住者ともなれば先住者に従わなければならないので、それは当然のことです。
私は彼らの気持ちを察して、深追いの取材はしなかったのです。
理不尽な虐めに合おうとも、新参者が先住者に楯突くことは許されないのです。
もし、逆らったら、集落で管理するものは使用不可にされるので下手すると井戸も使えないゴミも出してはいけない、浄化槽も使用出来ないというがんじがらめとなるのです。
また、もっと酷いケースは集落に唯一ある商店での買い物も出来ないという兵糧攻めにあった人もいるのです。
この現実を目のあたりにしたら、田舎でスローライフなんていうのは吹っ飛びまくってしまったわけです。
いずれにせよ、デュラルライフ生活などの自分なりの主張を通した生活をしたいのなら本格田舎は勿論のこと、中堅以上の田舎移住などは、はなから諦めないとダメということです。
当たり前のことですが、新参者が新天地に行って、主役になるなどあり得ないということです。
私の場合は、リタイア後の自由な生活を満喫しようと田舎で新天地を求めてきたのですが、田舎で二拠点生活などは夢のまた夢と一瞬にして悟ったというわけです。
しかし、自分の我を押し通して、何とか軽いスロー生活なら可能とされる田舎を引き続き探し求めたのです。
田舎の集落は除外して見つけ出したのが、ローカル田舎であるハーフビレッジ(半田舎)の地なのです。
こうして私は、ハーフビレッジ(半田舎)へと対象をシフトしたのでした。
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