淡い夢を持ってはダメ:田舎には都会の若者が望む就職先はない
一極集中を打開するための地方創生事業の展開は、国税を使っての大盤振る舞いの様相を呈してきたのです。
そうした中で、各市町村では移住者確保に向け、就職の斡旋もちらつかせるなど熱を帯びているのでした。
でも、実際に移住者の若者にあてがわれる就職先は公務員やJA傘下の嘱託職員という小間使いか不定期な建設作業員、そして介護職くらいのものなのです。
田舎には都会から来た若者の望むような就職口はほとんどないということです。
田舎は農業、林業、漁業などの一次産業が主体の地域なのです。
一次産業の場合は、大きな変化は期待出来ない産業なのでそこから別なビジネスへ転換して行くこともあまりないのです。
こうした背景があることで、田舎では都会のような斬新なビジネスが育たないので都会に比べたら1000分の1レベルのセレクトとなるのです。
人口の少ない田舎はビジネスの需要は寸止まりとなってしまっているので活性化は期待出来ないのです。
そもそも田舎で働き口を見つけるとなると、冒頭で記した役所の外郭団体くらいしか働き口は無いのです。
これは公務員の下働きなので、嘱託職員か臨時職員の扱いで薄給なのです。
そうなると、あてがわれる仕事は公園の清掃であったりゴミの収集の3K職種ばかりとなるのです。
よほどのことがない限り正職員にはなれません。
田舎に住むということは、若者も年寄も、自分を大きく変えて相手に合わせていかなければならないということに尽きます。
都会では、突っ張ってこれたが、ここでは常に自分が引いて田舎の人を全面的に立てないと生活もままならないのです。
都会で挫折したら、取り敢えず転職すれば心機一転を図ることはできるが、田舎にはその選択肢もないのです。
だから地元の若者も逃げ出すのです。
自分を抑えて、田舎の人に忠実となる。それで出世が見込めるのであったら、いくらでもヘイコラしようじゃないか、しかし、その見込みは限りなくゼロなのです。
ということは、田舎暮らしでは、そもそもの価値観を変えていかないと、田舎とは共生出来ないということになるということ、実はこれって結構難しいことで、相当な心の準備も必要なのです。
環境が変わるだけでも適応には難儀を伴うのに、価値観を変えるということは、精神的にも今迄の自分を変えていかなくちゃならないのです。
まあ、そこまでして田舎に拘る理由もないので殆どの方は、それで折れてしまうわけです。
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