ファミリーの自給自足は無謀な行為か
それでは今日も自給自足をテーマに語ってまいります。
昨年の7月に見たテレビ東京の「ナゼそこ」では、自給自足を目指して高知の山奥に移住した6人家族の生活模様を映し出していたのです。
この家族の場合は、もともと神戸の街中に住んでいた方だそうですが、自給自足を目指して縁もゆかりもない高知の山奥に移住をしてきたというわけなのです。
しかしながら、最近の傾向は、この手の番組でもヨイショ一辺倒ではなく、そこそこのリアル感を醸し出した演出を心得ているのでした。
マイナス効果となったファミリーの自給自足番組
ここに移住してきた時は、4人家族だったのが、移住後に2人の子供が生まれて6人家族となったそうなのです。
いやはや、人間とは自由な開放に浸ると子だくさんになるというが、今もそれは変わらないのかも知れません。
この家族の自給自足模様は、家畜のヤギを飼って、畑では20種類以上の野菜や果物を栽培したり、ちょっとした養蜂なども行うという個人収穫レベルの自給自足なので、家族の食糧と備蓄を賄うのが精いっぱいという感じです。
それにしても、これだけの自給生活のベースを整えるには、移住前からの綿密な計画のプロセスの手順を踏んでのことなのでしょうね。
このご夫婦の連携ぶりを見る限りは、それ相当なプロフェッショナルぶりが伝わってきます。
気になるのは子供たちの生活模様、二人の娘さんが通う学校は歩いて3時間の場所にあるそうで、子供の登校は奥様がクルマで送り迎いをするということで、これだけ聞いただけでもビックリものですよね。
自給自足だろうが、田舎の場合は、やはり文明の利器であるクルマがないと生活そのものが立ち行かないのです。
この夫婦の場合、ガソリンは高いので、廃油をガソリン代わりに使用することでコストを切り詰めているそうですが、廃油の場合、エンジントラブルも付き物なので、途中でエンジンが止まってしまったらどうなってしまうのでしょうか。
子供たちには生活の選択肢はない
この番組を見て愕然となったのが、ここの子供たちにとって、ゆで卵はとてもリッチな食べ物なのでしょうか、殻をむく間も人目を盗んで口に入れている光景を見ると、あまりに貧苦が漂い何かとても気の毒な気分となってくるのです。
まあ、それにしても、ここまでの番組を見ると、幸せ観より耐乏の日々が多いことがひしひしと伝わってくるのです。
それにしても、この生活を見て憧れを持つ人は少ないことが安心感に結び付いてしまうというレアケースの放送内容なわけです。
このご夫婦、今のこの暮らしを口では満足していると答えているのですが、その表情がとても暗く目が笑っていないのです。
それもその筈、スタッフが後悔はしていないかと突っ込みを入れたら泣き出してしまったくらいなのです。
本当に幸せだったら泣く必要なんてありませんよね、結局、この夫婦は強い精神はお持ちではあるが、意外やナイーブで正直そのものなのです。
でも、自給自足でこれだけの生活が築ければもはや悔いは何もなしと自負も出来ることでしょうね。
それにしても、気になるのは子供たちの将来展望が描けていない様子がひしひしと伝わってきてしまうことです。
そうした中で、子供が2人も増えてしまってどうするのやら、いや、この奥さんだと次も生まれてくる予感がしてきます。
まあ、こうした番組で取り上げる定番としては、本当に無謀で得体の知れない人間は絵にならないので取り上げないのです。
この夫婦も表情は暗いが知的感が漂っているのです。
ということは、どちらかの家族が資産家というケースも多いのです。
土地も家も借家ということは、逃げ道は確保している感じはしてくるのです。
であればホッとします。
子供の将来は気掛かりですが、自給自足の生活ぶりとしては成功例のケースでした。
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