子供を出汁にするな:田舎で「子供を自然の中で伸び伸びと育てる」はただのノー天気
テレビのバラエティー番組を見ると、未だに子供を自然の田舎で伸び伸びと育てたいなどの妄想を喧伝する構成が続いているのです。
もはや、それはノー天気もいいところ、過疎化の進む、今のど田舎、田舎は子供にとっても住み辛い地となってしまったからです。
今の田舎は昔とは様変わりしてしまい、山も川も自然災害が頻繁化してしまい完全な危険地帯となってしまったのです。
おまけに動物たちは獰猛化の一途を辿り、とてもではないが、子供を自由に遊ばせるような環境はなくなってしまったのです。
加えて、田舎は少子化による過疎化によって、学校の統廃合があちこちで進められているのです。
もはや、歩く距離に学校はなし、スクールバスや路線バスを使っての通学が当たり前となってしまったのです。
学校へ毎日通う通学路は幼き子供の心をかきたてる風物詩ともいえるもの、学校に歩いて通えないという残念感は大人から見ても淋しいものです。
昔の田舎は集団行動の見守りがあったが、今の田舎は子供が単独行動を余儀なくされてしまうのです。
これでは、子供を自然の中で伸び伸びと育てるなどとは裏腹の話となってしまいます。
子供を自然の中で伸び伸びと育てるという発想は小学低学年までの話、そんな一時のために子供の将来を奪う浅はかさ、今の田舎は子供が自由に動ける場所は無くなってしまったのです。
世の中の情報が筒抜けとなった今の世の中では、大人の身勝手な持論を子供に押し付けても無理があるのです。
しつこく言うように今の田舎はクルマがない生活はままならないのです、クルマは一人一台の世界、だが、その一番の生活必需品も子供にはあてがうわけには行かないのです。
田舎の子供は、友達の家に遊びに行くのも、文房具を買いに行くのも親にクルマで連れて行ってもらわないとならないのです。
加えて森の中は危険がいっぱい、とてもではないが自然で伸び伸びなどとは裏腹な窮屈な生活が待ち受けているのです。
残念だが、今の子供に一番大切なのは、自然ではなく塾なのです。
塾のない田舎の子供は、都会の子供から大きく引き離されてしまうのです。
田舎で「子供を自然の中で伸び伸びと育てる」は確かに理想だが、自然の猛威はそれを許してはくれないということです。
自然の多い田舎は子育てに最適な環境だというのは、もはや過去の妄想です。
ここに来ての大規模災害の多くは、都市部より僻地で頻発化しているからです。
田舎でサバイバルな根性を身に着けるのはもはや無理、強い精神を築くには人の多い場所で揉まれないとダメなのです。
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